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誰にでもオススメできる青春ミステリー小説!古典部シリーズ第2弾『愚者のエンドロール』【読書屋!】

どうもケスイケリーガです。

米澤穂信さんの古典部シリーズ第2弾『愚者のエンドロール』の紹介です!

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<米澤穂信の小説記事はこちら!> 

ミステリー小説家米澤穂信のデビュー作!古典部シリーズ1作目『氷菓』【読書屋!】 - 読書屋!BookBankどっとこむ

 

『氷菓』に続く古典部シリーズ第2弾!

この『愚者のエンドロール』は米澤穂信の青春ミステリー、古典部シリーズ第2弾となります。


この古典部シリーズは神山高校古典部に所属する4人が校内で遭遇した謎を解いていく形のミステリーとなっている

 

ミステリーといえば、誰か人が殺されその犯人を探偵役が推理すると考えがちだが、彼の古典部シリーズはそういう種のミステリーではない

 

あくまで、古典部員の周囲で起きたちょっとした謎を4人が協力して推理・解決していくという形だ

 

日常離れしたストーリーというよりかは、日常のどこにでもあるような風景を切り取ってミステリー仕立てにしている

 

それゆえ、老若男女誰が読んでも楽しめる小説といえるだろう

登場人物の個性が際立っていて物語に没頭してしまうからページがどんどん進んでいく

今回も、古本屋で買ったその日に読んでしまいました

 

ざっくりあらすじと感想

神山高校のあるクラスが文化祭にドラマ映画を出すことになったがすこしばかり困ったことが起きた

脚本係だった女子学生が病に倒れてしまい、脚本の続きを書くことができなくなってしまったのだ。しかも、その作品のテーマはミステリー、途中まで撮影も済んでいる。

 

脚本の続き、つまり事件のトリックが明かされないままとなってしまった

 

そんな中、途中まで撮影した動画を鑑賞し、脚本家だった女子学生がどのような結末を描いていたか推理してほしいという依頼が古典部の4人にやってくる

 

4人はその作品と作品の制作に関わった生徒たちからの情報をもとに、脚本家が考えたトリックを推理していく

 

そのトリックを推理してくれという依頼の理由が次第と明らかになっていき、だんだんとこのミステリードラマ映画を解決する肝に近づいていく

 

この小説と古典部シリーズ1作目の『氷菓』を比較すると、『氷菓』の方がインパクトが強い印象を受けた。

 

しかし、このシリーズの方向性をより明確にさせたという意味ではこのシリーズ第2作目の役割は大きい

このシリーズはミステリーとしての謎解きの深みや意外性よりも、謎解きというものを使って登場人物たちの心の在り方を描いている

 

自分は普通の人間で他より優れてなんかいないと決めつける

一方で自分にはどこか優れたところがあるのではないか、他者との関わりによってそれがより鮮明に気付かされるところがあるのではないか、もしそういう部分があるのであれば普通の人間から一歩踏み出して自分を変えられるのではないかという心の揺れが際立って描写される

 

"誰でも自分を自覚するべきだ。でないと。・・・・・・見ている側が馬鹿馬鹿しい。"

 

自分の本当の力は自分自身では自覚しづらいものかもしれないが、自分が自分を信じられなかったら何もできないということを古典部の4人は読者に教えてくれる

 

読みやすくて、とっても面白い小説です!シリーズ第1作目の『氷菓』から読むとより面白さが増しますよ!それではグッバイ!

 

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